|作品紹介
映画:『ホンモノの気持ち(Zoe)』
監督:ドレイク・ドレマス
脚本:リチャード・グリーンバーグ
|あらすじ
人間関係の向上に取り組む研究所で、人間そっくりのアンドロイド”シンセ”を開発するコールと同僚のゾーイ。
ゾーイは自身がシンセであることを認識しておらず、コールに恋心を抱いている。
人間の感情を理解し、人間との関係を模倣するAIを開発するプロジェクトに従事していくなかで、人間とAIの境界線が曖昧になり、物語は奇妙な方向に進んでいく。
|来歴
主人公のコール役を演じたのは、ユアン・マクレガー。彼は、『トレインスポッティング』、『スター・ウォーズ』シリーズなど、数多くの名作に出演してきたベテラン俳優です。
一方、ゾーイ役を演じたレア・セドゥは、『007 スペクター』などの大作に出演し、急速に注目を集めている若手女優。
ちなみに『007』シリーズのうち、2つ以上の作品に登場したボンドガールは彼女が初めてらしい。
|見所
本作品の最大の見所は、AIと人間の境界線が曖昧になる様子が描かれている点です。ゾーイは、人間の感情を模倣することができるAIだが、彼女自身も感情を持ち、愛や嫉妬、悲しみなどを経験します。
AIが人間の感情を理解し、それに対する反応を示すという点は、本作の興味深いテーマの一つです。また、セックスシーンが多数登場するが、それが人間とAIの境界線が曖昧になる様子を表現している点も見所の一つです。
先に投稿している『her』が本作と比較されることが多く、どちらの作品も人間とAIの恋愛を描いており、SFドラマとしての魅力があります。
しかし、『her』が抱える問題は、AIがあまりにも完璧であるため、人間が不要になってしまう世界観が表現されています。
一方、本作は、AIが人間と同じように感情を持つことにり、人間とAIの境界線が曖昧になることで、AIが人間を代替するわけではなく、人間とAIが共存する可能性を示唆している点が異なっているのではないでしょうか。
観る側の感覚では、普通にゾーイは人間でしたね。
|おわりに
本作は、AIと人間の恋愛を描いたSFドラマであり、AIが人間の感情を理解することで、物語は進んでいきます。
主演のユアン・マクレガーとレア・セドゥの演技も見応えがあり、AIが人間の感情を理解するテーマの興味深さやセックスシーンが表現する人間とAIの境界線の曖昧さも見所の一つです。
AIが人間を代替するわけではなく、人間とAIが共存する可能性を示唆する点が表現されており、AIの発展が進む現代社会において、本作は新しい視点を提示しているのではないでしょうか。
”SF”の要素よりも、”ラブストーリー”がメインとなるため、女性の方にもおすすめの映画です。
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